Monthly Archives: 2月 2014

漏れの国 2 ( 2014年2月)

 

族あがりの人と平行線のまま眺める古いプロパンガス屋

店頭に積まれたゼリー透きとおり桃の欠片(かけら)を宙に浮かべる

潰れかけのシュークリームを守りつつ少女の坐る駅の階段

紫のスウェット上下と茶の髪と。僕ら同じであった日々のこと

自転車の灯り連なる秋の夜の夕やみ人の臭いは満ちて

融けながら暗部を軽く言い合えば体液すこし漏らしてしまう

自転車の燈火のゆらぎ連なって常世の湿地帯へと続く