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2014年3月

 

スカートの歩幅に熱を纏(まと)わせて女は橋を渡ってゆけり

街川にうっすらと張るたましいは強い夜風に細切れになる

マンションに二人こもって蟹をくう 湯よりはみ出す赤い脚たち

月光のあまねく照らす寝室に女の咳の低音ひびく

違和のある表情のみが残りおり人肌とけた闇の芯として

瓶の底に白い輪残し消えた人 台所には切り身の匂い