情熱の余熱のように浮かぶ月 遊具の影は黒く盛り立つ
冬天に事を起こした痕のごと繊月白く照り続けおり
薬指の関節にまで力こめるカシスの苦み兆し始めて
唐突に火中の栗に成っている 炎の向こう人の生活
夕刻の冷気を連れてきた人はファンデーションの匂いをさせて
情熱の余熱のように浮かぶ月 遊具の影は黒く盛り立つ
冬天に事を起こした痕のごと繊月白く照り続けおり
薬指の関節にまで力こめるカシスの苦み兆し始めて
唐突に火中の栗に成っている 炎の向こう人の生活
夕刻の冷気を連れてきた人はファンデーションの匂いをさせて