最近、鈴木さえ子ばかり聴いている。
シンセでかっちりと構築された音に、ゆらぐ、少し不安定なボーカルが重なる。
鈴木さえこ HAPPY END
ポップスの様式に沿っていながら、ささやかに新しいものを加えている。
定石を最初から外れていたりはしない。あまり無茶はしないが、ささやかに独自なやり方。
要するに自分はこんなのが好きだ。
同じ鈴木さえ子の作品で「恋する惑星」という、たぶん一番有名な曲がある。
こちらの歌詞は、サエキけんぞうが書いていて、こちらも素敵だ。
以下、抄出。
「恋する惑星」 詞:佐伯健三
だれか 君をさらうよ
めかして おいでよ
Jupiter! 北の空から
チャンスうかがう まなざし
Lovely (Planet)
Lovely (Planet)
君のまわり 僕がまわる
「恋する惑星」は、ユーチューブにもあるが、どうも合法ではないようなので引用はしない。
こんな歌詞をどうしたら書けるのだろう。
軽やかでとても楽しい。
「惑星」だけに「君のまわり 僕がまわる」のかい!
と、誰でも考えつく発想でありながら、陳腐と感じないのは、私たちが内面化している様式がこの歌詞をきらめかせているからだろう。
この歌詞と内面化された様式と相照らしあうのだろう。
Jupiter! 北の空から
チャンスうかがう まなざし
ここも素敵だ。
鈴木さえ子はリアルタイムでは聴いていない。
自身にとっては中高生の頃で、残念だが私は彼女を見つけることがかなわなかった。
ボーカルもとても魅力的。
ふわふわとしていて、肉体を近々と感じさせる。