現代短歌5月号に連載作品「加害の重み」が掲載されています。
「現代短歌」誌で作品の連載をさせていただいている。
作るのは苦しく楽しい。
次回は順調にいけば2021年5月号(3月16日発売)に掲載される予定。
角川短歌の今月号に連作を12首。
こちらはやっと読み手の顔が見える気がして作った。
最近はZOCを聴いている。
ZOC「DON’T TRUST TEENAGER」
大森靖子(やすこと数年前は読んでた)そのものは精神的にキツいものがあるが、zocなら聴ける。
読書はドン・キホーテが後編に入った。
こちらは「兆し」一連から漏れた歌。
少しづつこわれる空から降ってくる破片ときおりとても鋭い
逆光に守られながら笑ってる差し入る視線に損なわれるまで
水流のきらめきのよう先ぶれは数限りなくくじかれて夏
先ぶれはくじかれながらひとまとまりの表情としてひとりに向かう
今月の「現代短歌」に作品連載24首が載っています。
ビートルズにはジョージマーティンがいたがビーチボーイズはリーダーのブライアンが作曲からアレンジまですべて行った。
God Only Knowsは切なく、ときと場合によっては、実は泣けてくるのだがアレンジの素晴らしさのせいだと思う。
今月の「現代短歌」に作品連載24首が載っています。
冷やかな空気感。刃物が横たわっているよう。最近また良く聴く。
連作を出した。掲載誌についてはそのとき。
予備校時代からずっとくりかえし聴いている。飽きないのが不思議。
この曲の志しが好きだ
室内はあかるい水に濡らされて青いデジタル文字のぎとつき
浴室の黒くつやめく鏡面に熱おびた眼がときおり映る
ひと肌を血のふくらみがおりてゆく光にかたく結ばれた夜
暗闇の鏡の映す暗闇を見つづける眼を見てはいけない
血の筋のきんいろ腕にはしらせてお風呂場ゴミが笑っていたよ
死んでいるゴミの微かなみじろぎはパイプベッドの節きしませる
死んでいるからだが白くうずくまるまひるま冷えたパイプベッドに
きみの踏むコアラのマーチこなごなで世界はなんてあまい散らかり
病室のまぶしい白に護られて近ごろとても死んでいるなら
冬の陽を汚しつづけるガラス窓 手首に甘い包帯まいて
痛ましいひかりが白くこもる雲 濡れた市街の真上に張って
春雨にかたち崩れて花びらの色を濃くする岸辺のさくら
細密に綿のあつまるタンポポを雨が損なう深くはいって
血のかおるやみ夜はげしい衝撃で割れた光が今日も張りつく
ももいろに染まる夕雲おりてきてほそい気道をおっとりふさぐ
おおよそは不完全でいい月球は春の夜空にしらしらと照る
薄い影とても濃くなるさわさわと視界のすみに鳥がさわいで
美志21号の冒頭作品になったので発表時のタイトルは少し穏当に「あまい散かり」にした。
ここ数年取り組んでいる作品群の一部
仕事中や車で流している曲。
Prefab Sprout – Electric Guitars
「 アンドロメダ・ハイツ」というアルバムの曲。
アルバム自体もロマンティックさが良い。恥ずかし気もない。
好きなようにやったのだろう。